本に包まれる図書館

凪の章

Kindleとか電子本が主流になりつつありますが、どうしてもなじめなくて、もっぱら紙の本派です。でも、最近はあまり読めていないなあと思います。買うだけ買って、後で読もうと思い、月日が流れることもしばしばです。「あとで読もう」っていうのは危険ですね。読みたいときに読まないと、その時の熱量や感情が薄れてしまいます。一旦処分した本もありますが、どうしても処分できない本たちは、自分の歴史も刻んでいるような気もします。人生の終焉にゆっくり読む時間がきっとあるはずと思ってしまうから、今も自分の本棚に少しだけ並んでいます。

子ども時代、借りられる期間が2週間なので、隔週の週末に電車に乗って、父が公立図書館に連れて行ってくれました。何を借りて読んでいたのかは忘れてしまっていますが、駅までの狭い道を電信柱に隠れながら車を避けて、手をつなぎながら歩いていました。父もよく付き合ってくれていたなあと思います。

転居しても必ず、地域の図書館には覗きにいきます。借りるためのカードを作成して、ぐるっと一回り。その時々で興味のあるカテゴリーへ立ち止まります。

絵本のコーナーでは親子が座りながら読み聞かせしていたり、デスクのある場所では、ペンの音も響くくらいの静かな空間が広がります。受験生が参考書を片手に勉強している姿、今は、パソコンをカタカタたたく音が多くなりました。雑誌コーナーは、おじさんたちが、なぜか勝手ながら多い印象です。新聞を読んだり自由にしている余裕すら感じます。

無料で本を読ませてくれる自治体の図書館、当たり前に存在していますが、平和だからこその環境に感謝です。白秋の時にはおじさん方に交じって図書館通いができたらなと思っています。

本たちのパワーを感じた出来事がありました。オープンキャンパスで訪れた某有名大学の図書館は、吹き抜けの空間に書棚が何階にもわたって広がっています。すごいっ!圧倒されました。

スケールの大きさとともに、一人の人生では、読み切れない数の書籍たちがところ狭しと整然とならんでいます。ひとりの人間の知識なんて豆粒みたいだなあと思わされた瞬間でした。

大学の図書館は、スケールも大きくて通いたいと思う場所です。地域に開放している大学も、調べると意外に多いものです。日本の最高峰、国立国会図書館も一度は眺めてみたいものです。

本に包まれる時間は、自分の小ささを思い知らせながら、同時に心豊かにしてくれる時間です。

ーなぎ

タイトルとURLをコピーしました